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叢書 (漢籍) : ウィキペディア日本語版
叢書 (漢籍)
叢書(そうしょ)は、漢籍の分類のひとつで、多くの書物をひとつにまとめたものをいう。
四庫全書総目提要』では叢書のための特別な分類は存在せず、いくつかの叢書を子部の雑家類に分類している〔『説郛』『格致叢書』『広百川学海』など。『四庫全書』では叢書をまとめて入れることはあまりない〕。現在でもこの方式に従うこともあるが、四部分類のほかに叢書部を立てることも多い〔『京都大学人文科学研究所漢籍目録』『東京大学東洋文化研究所漢籍分類目録』など〕。
十三経注疏』『二十四史』なども定義上は叢書と言えるが、分類上は叢書でなく経部や史部に入れられる〔『京都大学人文科学研究所漢籍目録』ではこれらに「叢書」ではなく「合刻」という用語を用いる〕。
== 歴史 ==
叢書の名は末の陸亀蒙『笠沢叢書』ではじめて用いられたが、これは詩文集であり、『四庫全書総目提要』では集部に含める。現存する最古の叢書としては兪経『儒学警悟』(1201年、6種41巻)と左圭『百川学海』(1273年、100種177巻)がある。『儒学警悟』は抄本で伝えられたが、『百川学海』は印刷され、後世の叢書は多く『百川学海』を見ならって作られた。
叢書はとくにからにかけて盛んに作られ、その最大のものが『四庫全書』である。
1930年代に出版された『叢書集成』(商務印書館)は、叢書100種類を集めて再分類した叢書の叢書であった。その後、台湾芸文印書館から『百部叢書集成』が出版されている。
蔵書家や出版社が珍しい書籍を出版したものや、特定の時代・地方・分野の書籍を集めたもの、輯佚書など、さまざまな叢書がある。
叢書の目録としては、顧廷龍主編、上海図書館編『中国叢書綜録』(中華書局1959-1962年、3冊。1982年に上海古籍出版社より増補版が出版されている)があり、中華人民共和国の41か所の図書館が所蔵する近代以前の2797種類の叢書と、それらが収録している(重複を除いて)38,891種の書籍について、どの叢書がどの本を含むか、逆にどの本がどの叢書に属するかを知ることができる。しかし日本の叢書にはこの一覧から抜けているものもある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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